弊社では店頭のショーケースに並ぶアイスクリームを配送する業務も行っております。この業務は埼玉県戸田市の冷凍倉庫で商品を積んで各店舗へ配送していきます。

店舗の場所は様々で、埼玉方面を軸に群馬や栃木方面まで幅広く配送させて頂いてます。こちらの配送で使用しているトラックは3tの冷凍車で配送していきます。

冷凍の商品を取り扱う場合、温度管理が最も重要になってきます。弊社で行っている冷凍配送での工夫を紹介していきたいと思います。

早朝に戸田市の冷凍倉庫へアイスクリームを積みに行くのですが、商品を積む時間にはトラックの荷台をマイナス20℃以下にまで下げておかなくてはなりません。

弊社から積む場所の倉庫へは短い時間で向かう事ができます。その為朝、車庫に着いた段階で冷凍機のスイッチを入れたのでは、荷台の温度を十分に下げる事はできません。

そのままの状態で商品を積んでしまうと、配送している間に溶けてしまう恐れがあり商品として取り扱われなくなってしまいます。その様な事にならない為に、弊社では” 予冷(よれい) “を行っております。

予冷とは、前の日の夜にトラックの冷凍機を回し、予め荷台を冷やしていく事を言います。これをすることによって、朝の出発する時間には、荷台の空気は完全にマイナスの温度になります。

予冷は荷台の空気を冷やすのは勿論の事、壁や床を冷やす効果もあります。運転席に荷台の温度が分かるデジタル温度計が付いていて、ドライバーはそれを見て、空気がマイナスまで下がったかを確認します。

しかし、その温度計の表記がマイナスになってたとしても、冷やす時間が短いと壁や床までは冷えていない可能性があります。それを防ぐ為にも予冷を出発する2時間前に開始し、壁も床もしっかり冷やす事で、商品は溶けることなくお届けする事ができます。

商品を積んだ後の荷台の中でも工夫があります。店舗に到着して商品を荷台から卸す際、扉を開け閉めするのでどうしても外気と触れてしまい温度は上昇してしまいます。温度の上昇を少しでも抑えるために、ドライアイスを一緒に積んでいきます。

2~3kgほどドライアイスを積んで、半分はバラバラに砕いて床に満遍なくばら撒きます。残り半分もなるべく細かく砕いて商品の上に乗せていきます。剥き出しの状態で商品に乗せると霜が付いてしまうので小さなダンボールの箱などに入れて、商品の塊ごとに置いていきます。

この様にドライアイスを使って下と上から冷気で挟んでいきます。更にその冷気が逃げないように、保冷シート(毛布くらいの大きさ)を上から被せています。この作業を行う事で、扉を開け閉めしても急激な温度上昇は防ぐ事ができます。

店舗に到着してから商品を台車に載せて運ぶのですが、荷台から外に出しての移動となるので外気には必ず触れてしまいます。そこで弊社が使用しているのが保冷型の台車です。手押しの台車に箱型の保冷ケースが覆っているので、少しの移動であれば温度の上昇も防げます。

すこし移動距離がある場合は、保冷ケースの中にドライアイスを砕いて入れて、更に保冷効果を上げる事もできます。この様に冷凍商品を溶かさない為の工夫を常に行いながら、ドライバー同士で情報を共有し更に良くなる為の努力を続けております。